一期一会

一つ一つの出会いが楽しみの元

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歌川国芳展

 ご近所の友人たちと枝垂れ桜で人気の府中市の東郷寺にでかけました。
立派な山門の前には大きな枝垂桜が3本咲いており見事な景色です。

東郷寺

今年は気象庁のあまりにも早い開花宣言は、天候の不順で大外れ。
まだソメイヨシノは咲こうか咲くまいか迷っている風情です。

そんな中でのこの枝垂桜は桜を待ちわびている人をひきつけてたくさんの人が見物に来ていました。

桜見物の後は府中市美術館に「歌川国芳—21世紀の絵画力」という展覧会を見に行きました。

最近は伊藤若冲、河鍋暁斎などの従来の概念を打ち破る斬新な日本画に人気が集まっているようですが、歌川国芳もそのひとりのように思います。

水野忠邦の天保の改革で江戸の庶民は「質素倹約、風紀の粛清」と楽しみを奪われ、くさくさしているところへ、国芳が幕府に対する精一杯の皮肉の効いた作品を次つぎに発表して人気を博したそうです。

悪政に対する風刺を浮世絵にこめて描いた作品は現代の私たちの気分をもすかっとさせてくれるものがありました。
その中でも印象に残った作品をガイドブックから引き写してお見せします。

IMG_0881.jpg
これは曲亭馬琴の「椿説弓張月」の内容を描いたものです。
平安の武将源為朝が平清盛を打つための舟で都を目指すが、嵐に襲われ妻の白縫が海の神に身をささげるが荒らしは収まらず、為朝も観念して腹を切ろうとしたときにかつて為朝が仕えていた讃岐院の使者である天狗たちが現れ、舟を立て直し、為朝を押しとどめる。
一方、別の舟に乗っていた為朝の子舜天丸と家来の紀平次が岩にあたって海に投げ出された。
そこに巨大なワニザメが現れ二人を背中に乗せて見知らぬ島に送り届ける。
そのワニザメには先に自刃した家臣夫妻の魂が乗り移っていたからという。
三つの場面の上の方にそのワニザメが異様な大きさで描かれているが、これは国芳が外国の本の中の鰐や、トカゲ、恐竜などの図から想像して描いたもので、それにしてもすごい迫力で見る者を惹きつけます。

ほかにも国芳は怪物や得体のしれない動物や人を描いているですが、いずれも何となくユーモラスで好感が持てます。
国芳

役者絵や擬人化したいろいろな動物、とくに猫が好きだったらしくそれらがユーモラスに、しかし緻密に描いてあってじっくり眺めるととても楽しくなります。
もう一回ゆっくり見直してもいいと思うくらい気に入ってしまいました。




Comment

NoTitle 

いまはっちゃんのところで見せていただいて、
うっとりしたばかり、二重の鑑賞でラッキーです。
ほんと、見事、きれいですね~。

歌川国芳についてはよくは知らないのですが、
この骸骨みたいな絵をみたときにはギョッとしたものでした。
ところが、みているうちに妙に可笑しいよな気にもなって、
「面白い絵かきさんだな~」と印象にのこりました。
政治に対して風刺をこめて描けるって、凄いことですよね。
  • posted by すいれん 
  • URL 
  • 2017.04/01 22:43分 
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NoTitle 

ご近所のアンズの花はもう散ってしまって、
ソメイヨシノの花が少しずつ咲き進んでいます。
きっと、暖かくなると一気に満開になるのでしょうね。

歌川国芳も河鍋暁斎も、まったく知りませんでした。
今読んでいる本の「海北友松」もまた初めて聞く名前です。
以外にリンクするところがあって、こうして興味が広がっていくのでしょうね。

この枝垂桜、ほんとうに素晴らしいですね~。
  • posted by クリス 
  • URL 
  • 2017.04/02 10:06分 
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NoTitle 

枝垂れ桜はタイミングがぴったりで良かったですね。
歌川国芳も思いがけずの鑑賞でしたが、素晴らしかった!
名前だけは知っていても、絵はしっかり鑑賞したことが無く、ほとんど知りませんでした。
新宿駅に大きな広告があって、「どんな浮世絵師なのかな?」と思っていたのですが、実際に見ることができて良かったです。
良いチャンスをありがとう(^_-)-☆
  • posted by はっちゃん 
  • URL 
  • 2017.04/02 21:19分 
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すいれんさん、ありがとうございます 

桜がきれいなのはもちろん、今回は歌川国芳に魅せられました。

これまで、浮世絵というものにはあまり関心が持てなかったのですが、教科書のデイジー化の編集を
していて、いくつかの浮世絵に出あい、これまで食わず嫌いでいたけれどこれは見る価値がありそう
だなと思い始めていました。

そんなところへ折よく国芳の展覧会に出会えてすっかり魅了されてしまいました。

江戸の庶民の暮らしが分かる浮世絵はこの時代に残された素晴らしい遺産ですね。
とくに国芳の絵は風刺がきいていてとても興味深いものです。

享保の改革で庶民への締め付けが厳しくなったころにこんな反骨精神を持った画家が風刺画を描き、
それが街に出回ってみんなを楽しませていたという事実はなんとも小気味がいいですね。
西洋の一点もの油絵と違い、いくらでも増刷できたというところが面白いですね。
しかし、今になって外国の人たちのコレクションから、改めて日本に逆輸入のような形でブームが起きる
という現象、ちょっと情けない気もします。
若冲だってそうですものね。
  • posted by ピメント 
  • URL 
  • 2017.04/02 21:36分 
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クリスさん、ありがとうございます。 

クリスさん
今年の桜見物は、なんだかすかされた気分で気勢をそがれました。

そんな中東郷寺の素晴らしい枝垂れ桜を見られたのは幸運でした。

歌川国芳展に出会えたというのもラッキーだったし、「今年は春から縁起がいいわい!」とうなりたくなる気分です。

河鍋暁斎も会期中に一度見に行きたいと思っています。
最近は異能の画家というのがちょっとしたブームですね。

爛熟した文化に、世の中が新奇なものを求めているっていうことなのでしょうか?
  • posted by ピメント 
  • URL 
  • 2017.04/02 21:44分 
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はっちゃん、ありがとうございます 

急なお花見でしたが一番いい時に出会えてラッキーでした。
ご案内ありがとうございました。

桜は時期が難しくて予定が立てにくいですね。

今年はこれから、どんな桜にであえるかしら?


歌川国芳は私もあのどくろの絵とか役者絵を描く人…くらいの認識しかありませんでしたが、思っていた
以上に見ごたえがあってよかったです。

浮世絵は日本人がその良さを気づく前にヨーロッパの人たちにアピールしていたのですね。
広重だってゴッホが描いていなかったらこれほど有名にならなかったかも。

浮世絵に対する評価が小さかったということかな。
  • posted by ピメント 
  • URL 
  • 2017.04/02 21:57分 
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