一期一会

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最近読んで面白かった本「私の渡世日記」

この写真は高峰秀子著の「私の渡世日記 上下」の表紙です。

絵はかの梅原隆三郎によるもの。ちなみにこの絵は高峰秀子がのちに国立東京近代美術館に寄付したそうです。

なぜ、この本を読む気になったかというと高峰秀子の養子になった斉藤明美という人が書いた「高峰秀子との仕事」という本を読む機会があり、これがとても面白かったので、これまで高峰秀子という女優にそれほど興味がなかったのですが、俄然彼女のことを知りたくなり、片っ端から図書館で借りまくって読みました。

高峰秀子が養子をとっていたという事を知っている人は少ないと思います。
木下恵介監督の下で助監督をしていた松山善三と結婚した彼女ですが、晩年になって彼女は著書、松山善三はシナリオを多数書いていたので、その著作権を受け継ぐものがほしいと思った高峰秀子が当時週刊文春のライターとして出入りしていた斉藤明美という女性を養子にすることを決めました。
2010年12月に高峰秀子が86歳で亡くなるまで、その身辺に付き添い、斉藤明美も「高峰秀子との仕事」という本を執筆し、現在も講演などをして高峰秀子が残したものを世に伝えているそうです。

ところでこの「私の渡世日記」は上下に分かれ高峰秀子が5歳で子役として映画界に入ってから生涯309本の映画に出演する中で、身辺におきたいろいろなことを書き綴っています。
女優の一代記と侮るのは大間違いで(私はそう考えていました)養母との葛藤、映画界での多くのエピソード、彼女がかかわった有名監督や著名人の話題、そして彼女の実にきっぱりとしたものの考え方など、最近読んだ本の中ではもっともエキサイティングな内容でした。

55歳で映画界を引退したそうで、その後は松山善三との生活を一番に、自分で食材を買い出しに行き、美味しいものを作る労を惜しまなかったそうです。その傍ら多くのエッセイを書き、のちには脚本すら書くようになったそうで、その作品は舞台でも上演されたということです。

小学校にも満足に通うことができないほど忙しい子役時代を過ごしたため、いわゆる学問は身に着けられなかったけれども、その後の努力で結婚後は夫松山善三のシナリオの口述筆記を受け持ち、わからない字は新聞を隅から隅までさがして埋めていたのを見かねて、松山善三が広辞苑をプレゼントしたという話は印象的でした。

谷崎潤一郎、川口松太郎、梅原龍三郎などに可愛がられて、多くのことを学んだことも記してあります。

まだ子どもの頃に「喜びも悲しみも幾年月」とか「二十四の瞳」「カルメン故郷に帰る」などの作品を見ただけで、あまり強い印象もなかった高峰秀子が、こんなにも自分の人生を赤裸々に綴り、女優生活だけではなく、松山善三と暮らす質素ながら質の高い生活の中で見つけたものなどを書き残しており、このところすっかり彼女の著作にはまっている私です。

Comment

NoTitle 

ピメントさん、今日はほんとうに暑いですね(>_<)
高峰秀子さんは、私にとっては昔活躍していた女優さんくらいにしか思っていなかったのですが、新ゆりに越してきたら、駅から自宅までの間に本屋さんがあり、そこでよく雑誌を立ち読みしていたのですが^^、その中でなんとなく「高峰秀子の流儀」という題が気になり、ミーハーなので、松山善三さん、ハンサムで優しそう・・なんて思って^^、ときどき立ち読みしていたので、ちょっぴりですが知っていました(^_-)。夫からは、彼女は小学校?くらいしか出ていないけど、ものすごく知的な女性で、書く文章は専門家でも認めるほどらしいということは聞いていました。ちょっぴり興味があり、「コットンは好き」という本は買って読んだことがあります。私が言うのもなんですが^^、物を見る目はすごいなあと思いました。お料理も性格そのものが出て(ぱっぱと手際いい)、料理ができるときには台所はピカピカに片付いている、というところが、ものすごーく印象に残っています(手際の悪い私とはまったく違うので)。

矢車草さん、コメントありがとうございmす 

矢車草さんは私よりだいぶお若いので高峰秀子はご存じないかと思っていました。
私の子ども時代のスターだった人です。

私もたくさんの映画に出た女優くらいの認識しかなかったのですが、斉藤明美という人の著書に出会ってから、俄然興味がわいて、片っ端から著書を読みました。
すごい見識としっかりとした自分を持った人で、ぐいぐい引き込まれてこの「私の渡世日記」を読みました。

片づけ上手、料理上手で主婦の鏡のような人ですね。
上質な素材をシンプルに料理をするという最もぜいたくな食生活をしていたようです。これは真似したくても無理です。
  • posted by ピメント 
  • URL 
  • 2012.07/29 19:54分 
  • [Edit]

NoTitle 

すみません。またお邪魔してしまいました^^^。
ピメントさんのブログを読んで、私が立ち読みしていた雑誌(家庭画報か婦人画報のどちらか?)に「高峰秀子の流儀」を書いていた斉藤明美さんという方は、養子だったのですね。初めて知りました(^_-)。
亡くなられたとき、徹子の部屋で、回想で高峰秀子さんを拝見しましたが、お品よくざーます的な近寄りがたいタイプの方と勝手に想像していたら、まったく違って、ものすごーくざっくばらんにお話しされるので(徹子さんもそうですが)、ちょっと面食らったのを覚えています(^_-)。
「私の渡世日記」という本は読んだことがありませんが、おもしろそうですね^^。機会があったら、是非読んでみたいと思いました(^o^)/。

NoTitle 

おはようございます(^_-)-☆

やはり、この時代の女優さんは一本芯の通った方が多いのでしょうね。
暑い夏、ゆったりと読書三昧・・・魅力的な本を見つけられて良かったですね。

私、TVオリンピック観戦で、一喜一憂しながら、少しづつ片づけごと等をしつつ、
暑い8月をどう過ごそうかと考慮中です(^o^)丿

股関節痛はその後大丈夫ですか? お大事にしてください。
暑い夏、読書でゆったりと過ごされて、涼しくなるのを待つのが良いかもしれませんね。 
  • posted by はっちゃん 
  • URL 
  • 2012.07/30 10:33分 
  • [Edit]

矢車草さん、いつでもお邪魔してくださいな 

「徹子の部屋」で高峰秀子をご覧になったのですね。
テレビ出演はとても少ない人ときいていましたが、「徹子の部屋」には出たんですね。
私はあの番組はほとんど見ていないので知りませんでした。
結構言葉づかいが荒い人だったでしょ?

梅原や川口にもタメグチだったようで、それが彼女のトレードマークだったらしいですね。
それが許されるほど魅力のある人だったのでしょう。

高峰秀子で検索をしていたら、養子の斉藤明美のトークセッションの動画出てきました。
結構面白かったので興味があったらご覧になって見てください。
  • posted by ピメント 
  • URL 
  • 2012.07/30 14:25分 
  • [Edit]

はっちゃん、ようこそ! 

酷暑の中、外に出るのも勇気がいりますね。
本当に体がこげそうです。

また股関節痛が再発してしまったので、本でも読んでいるより仕方ありません。

図書館に行くと、これまでに知らなかった本にたくさん出会えます。
高峰秀子の本も自分では買わないという部類に入る本でしたが、この「私の渡世日記」に出会ってびっくりしました。
ゴーストライターが書いたのではないかと疑問を持たれるほど内容のしっかりした本です。
  • posted by ピメント 
  • URL 
  • 2012.07/30 14:37分 
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